初めて公園に行ったのは、わが子が1歳になった頃でした。
よちよち歩きで芝生を進む姿がうれしくて、一緒にすべり台やブランコにも少しずつ挑戦していきました。通ううちに同じ年頃のお友達もでき、公園は毎日のように足を運ぶ場所になりました。
2歳になると、言葉が増えて気持ちをはっきり言えるようになりますよね。その反面、自我も強くなり、いつも遊ぶ友達を押してしまったり、「あっち行って！」と言って泣かせてしまうこともありました。そんな日が続くと、「今日は公園に行くのがつらいな…」と感じたことはありませんか？
それでも家では「○○くんがね…」と楽しそうに友達の話をしてくれます。本当は仲良くしたいのに、どう距離を取ればいいのか、まだうまく分からないだけなのだと感じました。そこで、日常の中で「どうぞ」「ありがとう」「ごめんね」を意識して伝え続けることにしました。
ある日、公園で遊んでいる時、いつもなら怒ってしまう場面で、わが子が小さな声で「どうぞ」とおもちゃを差し出しました。
お友達が「ありがとう」と返してくれた瞬間、照れながらもうれしそうに笑った顔は忘れられません。その頃から「一緒に遊ぼうよ」と自分から誘えたり、転んだ子に「大丈夫？」と声をかけられるようになり、関わり方が少しずつ変わっていきました。
公園は、ただ遊ぶだけでなく、1〜2歳の子どもが友達との距離感や思いやりを学ぶ小さな社会なのかもしれません。その成長の一コマ一コマを、公園でそっと見守れることが、今はとても愛おしく感じられます。